国利は立ち上がり、美月に顔を近づけてよく見た。
「本当だ。確かにシャリーさんの娘さんだ。青い目をしている」
国利は顔を確かめると、落ち着き、顔を離した。斑と美月の後ろに立っている愁の姿にようやく気づいた。
「その子は?」
「橘愁です」
愁は言った。
「私の友達なんです」
「ああ、そう。まあ、座りなさい」
美月は近くにあった椅子を自分の近くに寄せて座った。国利も席に着いた。国利は愁に全く興味を示さなかった。
「僕、ちょっとお店の物見てる」
愁は自分に興味を全く示さなかった国利に対して、少し腹を立てて膨れてその場を離れようとした。
国利は美月に何か話そうとしたとき、愁の姿を見て少し考えた。
「ちょっと待ちなさい」
愁は立ち止まって振り向くと、国利は机の引き出しから銀の小さな丸くて平たい缶を出した。
「これでも嘗めてなさい」
国利が缶の蓋を開けると、七色の小さなあめ玉がいっぱい入っていた。
「ありがとう」
国利はその缶の蓋をすると愁に渡した。愁はそのあめ玉の入った缶を受け取ると、その場を離れて店を見回った。
「……で、話とは何だね」
「私のママは、事故で、死んだんです。知ってますよね」
「ああ、知ってるよ。悲しい事故だった」
「ママは、何であの丘に行ったんですか」
国利の顔色が変わった。少し息を吸って気持ちを落ち着かせると美月に話しかけた。
「美月ちゃん、ここで話すことは真実だ。ちょっとショックな事も話すと思うが耐えられるかな」
「覚悟は出来ています」
「さて、何から話そうか。シャリーさんは、いい人だった。この村に来たときからずっと……俺の所にもよく来た。何かと相談しにな。直也君とシャリーさんはこの村で知り合ったんだ。二人とも、もの凄く仲良かった。あの男が現れるまではな」
国利は一度言葉を途切った。美月の目を見て落ち着いてまた話し始めた。
「美月ちゃん、シャリーさんには直也君の他に好きな人がいたんだ」
美月は驚きを隠せなかったが何も言わず、国利の言葉を静かに聞いた。
「本当だ。確かにシャリーさんの娘さんだ。青い目をしている」
国利は顔を確かめると、落ち着き、顔を離した。斑と美月の後ろに立っている愁の姿にようやく気づいた。
「その子は?」
「橘愁です」
愁は言った。
「私の友達なんです」
「ああ、そう。まあ、座りなさい」
美月は近くにあった椅子を自分の近くに寄せて座った。国利も席に着いた。国利は愁に全く興味を示さなかった。
「僕、ちょっとお店の物見てる」
愁は自分に興味を全く示さなかった国利に対して、少し腹を立てて膨れてその場を離れようとした。
国利は美月に何か話そうとしたとき、愁の姿を見て少し考えた。
「ちょっと待ちなさい」
愁は立ち止まって振り向くと、国利は机の引き出しから銀の小さな丸くて平たい缶を出した。
「これでも嘗めてなさい」
国利が缶の蓋を開けると、七色の小さなあめ玉がいっぱい入っていた。
「ありがとう」
国利はその缶の蓋をすると愁に渡した。愁はそのあめ玉の入った缶を受け取ると、その場を離れて店を見回った。
「……で、話とは何だね」
「私のママは、事故で、死んだんです。知ってますよね」
「ああ、知ってるよ。悲しい事故だった」
「ママは、何であの丘に行ったんですか」
国利の顔色が変わった。少し息を吸って気持ちを落ち着かせると美月に話しかけた。
「美月ちゃん、ここで話すことは真実だ。ちょっとショックな事も話すと思うが耐えられるかな」
「覚悟は出来ています」
「さて、何から話そうか。シャリーさんは、いい人だった。この村に来たときからずっと……俺の所にもよく来た。何かと相談しにな。直也君とシャリーさんはこの村で知り合ったんだ。二人とも、もの凄く仲良かった。あの男が現れるまではな」
国利は一度言葉を途切った。美月の目を見て落ち着いてまた話し始めた。
「美月ちゃん、シャリーさんには直也君の他に好きな人がいたんだ」
美月は驚きを隠せなかったが何も言わず、国利の言葉を静かに聞いた。
