「あった!」
「えっ?」
美月も振り返り、愁を見た。
「あそこ」
愁は指をさした。美月がその方向を見ると『質』と書かれた小さな看板があった。二人はその看板目指して路地を曲がった。
二人は看板の前に来た。すると小さく質屋と書かれた暖簾(のれん)が掛かっており、垣(かき)の中の小さな入り口を入っていき扉を開けた。
「あの~、すいません」
美月が一声かけた。
「ダメダメ!こんな所子供が来たら。何を持ってきたのか知らないけど、何も変えられないよ。帰った帰った」
男が座っていた。三十半ばの男だ。随分と低い声で怒鳴った。
「あの~」
今度は愁が声をかけようとした。
「わからねぇ子供だ。まだいるのか。何も変えられないと言ってるだろ。そうか、分かったぞ!取り立て屋に雇われたんだろ。彼奴ら子供を出しに取り立てようとしてるな。なんて卑怯な奴らだ!帰った帰った!いくら来たって金なんてねぇんだ!」
「違うんです!」
美月は力を入れて否定した。
「違う?何が違う。分かったぞ!おまえら俺をこの土地から追い出そうとしてるだろ!」 男は勢いよく立ち上がった。
「国利って言う人いますか?」
美月は聞いた。
「国利?国利は……俺だ」
国利は静かに席に着き、落ち着いてまた話し続けた。
「俺に何のようだ」
「倉岡シャリーって知ってますか」
美月は聞いた。
「シャリー?シャリーさんか」
「私、倉岡シャリーの娘なんです」
「ん?シャリーさんの娘?シャリーさんの娘か。なんだもっと早く言いなさいよ。ほら、何を遠慮してる。もっと奥まで入りなさい」
美月と愁は入り口からもっと店の奥に入っていった。店には様々な品物、宝石や時計や洋服やバッグまた何処かの観光地にあるような名産品や置物までが置かれていた。
「シャリーさんの娘か。シャリーさんにこんなかわいい娘さんがいたとはな。何も言ってなかった。もっと良く顔を見せてくれ」
「えっ?」
美月も振り返り、愁を見た。
「あそこ」
愁は指をさした。美月がその方向を見ると『質』と書かれた小さな看板があった。二人はその看板目指して路地を曲がった。
二人は看板の前に来た。すると小さく質屋と書かれた暖簾(のれん)が掛かっており、垣(かき)の中の小さな入り口を入っていき扉を開けた。
「あの~、すいません」
美月が一声かけた。
「ダメダメ!こんな所子供が来たら。何を持ってきたのか知らないけど、何も変えられないよ。帰った帰った」
男が座っていた。三十半ばの男だ。随分と低い声で怒鳴った。
「あの~」
今度は愁が声をかけようとした。
「わからねぇ子供だ。まだいるのか。何も変えられないと言ってるだろ。そうか、分かったぞ!取り立て屋に雇われたんだろ。彼奴ら子供を出しに取り立てようとしてるな。なんて卑怯な奴らだ!帰った帰った!いくら来たって金なんてねぇんだ!」
「違うんです!」
美月は力を入れて否定した。
「違う?何が違う。分かったぞ!おまえら俺をこの土地から追い出そうとしてるだろ!」 男は勢いよく立ち上がった。
「国利って言う人いますか?」
美月は聞いた。
「国利?国利は……俺だ」
国利は静かに席に着き、落ち着いてまた話し続けた。
「俺に何のようだ」
「倉岡シャリーって知ってますか」
美月は聞いた。
「シャリー?シャリーさんか」
「私、倉岡シャリーの娘なんです」
「ん?シャリーさんの娘?シャリーさんの娘か。なんだもっと早く言いなさいよ。ほら、何を遠慮してる。もっと奥まで入りなさい」
美月と愁は入り口からもっと店の奥に入っていった。店には様々な品物、宝石や時計や洋服やバッグまた何処かの観光地にあるような名産品や置物までが置かれていた。
「シャリーさんの娘か。シャリーさんにこんなかわいい娘さんがいたとはな。何も言ってなかった。もっと良く顔を見せてくれ」
