君を想う蒼空



「いやー。あんまりにもお前に女っ気が無いから、幼馴染みとして一応そういう話もフッとこうかな〜みたいな?」


「…余計なお世話だ。」


「マジでー??お前本当に女興味ねぇのな。」


「別に。」


「ふーん。」


「…いーや。部活行くぞ、怜。」


「つれねぇな、ったく」


俺は返事をせずにバックを持って教室を出る。


「ゴメンてー龍斗ー」


(別に怒ってる訳じゃないんだけどなー…)


「……龍〜」


「…何。」


「今日もトバしてくぜー」


相手のことわかってるのは俺だけじゃない。


こいつもってことか。


「…でも、俺、女要らねーから。」


「お前アレか?」


「…なに」


「ホモとか…」


「…な訳。」


「はっ!!俺も愛されてるのか!?」


「…もう知らねー」


「よし、今日も頑張るぞー」


俺らは校庭に出た。