少女はその内、左目を眼帯で隠すようになった。
しかし、それで少女に向けられる目が変わるわけではなかった。
少女は小学校を卒業し、中学生になった。
中学では、大人しく真面目で成績も優秀、テストでは常に学年一位をキープしていて優等生だった。
でも相変わらず友達はできなかった。
少女はやがてこう思うようになった。
私はなんのために生きているのか、と。
少女は、人間は誰かに必要とされるから生きているのだ、と考えていた。
今までは自分の生きている理由なんて考えてこなかったのに、少女はふと考えてしまったのだ。
少女は思った。
私は生きていなくても良いのでは、と。
少女は絶望し、泣き崩れた。
少女は泣き終えると、死のう、と思った。
生きていることが意味のないことなら生きていなくて良い、そう小さな声で呟いて死のうとした。
