「リツカ、ちょっといい?」中年のおばさんの声がドア越しに聞こえた。
「あぁ…」ドアを開ける手が重い。
「昨日箒星の奴らの中に犬を連れてた奴がいたの見たかい?」入り口のとこにいたんだけどさっと付け加えた。
「………」
「あの人…」
「アルだって言うのかよ」
アルトは俺の幼馴染みで小さい頃から仲が良かった。
「別にアルトって決めた訳じゃ…」言葉を濁している。
「アルが何してぇのか確かめてくる」立ち上がり靴を履いて窓枠に足をかける。
「た、確かめるって」
「自分の目で見なきゃわかんねぇからな」
そう言い残すとリツカは
勢いよく窓から飛び降りた。
