下駄箱の階段ところで、ちょうど花が職員室から出てきたところだった。
「花、どうしたの?」
「ぁ、今度外部の模試受けようと思って」
「そっか。じゃあ、また明日ねっ!」
「うんっ、ばいばい、結花。西沢くんも」
「……おぅっ!」
花は、手を振って、階段を上っていった。
……あ。
……まただ。
悠太の視線の先をみて、あたしの気分は一気に下がる。
「悠太、帰ろー」
「ん、おぅっ」
……ねぇ、悠太。
あたし、悠太のことさ、めっちゃ好きなんだ。
だから……
ずっと悠太の隣で笑ってたいんだよ。
悠太が、他の誰かを想っていても。