新学期になって、悠太は花に告白をした。
そして、見事つき合うことに。
……そんな噂が今校内でまわっている。
まぁ、噂じゃないんだけど。
「ちょっとぉ、ゆいかぁ、うざくない? 友達の彼氏とるとかさぁー」
「そんなんじゃないんだって」
あたしが、自分から手放したんだ。
大好きだから。
花も、悠太も、大好きだから。
「結花ぁ、お昼食べよっ」
「ぁ、おっけー。……はな、お昼の相手はあたしじゃないみたいだよっ?」
「え?」
花が驚いてると、後ろのドアから教室に響き渡るくらいの大きな声が聞こえた。
「はーなーっ!」
「ゆ、悠太くんっ?!」
「ほーらっ、行ってあげなっ」
「で、でもっ」
「あほぅ。さっきからあいつからの視線が痛いんだって」
「……ぷっ。うん、ありがとっ」
花が悠太のところに駆け寄れば、悠太は幸せそうに笑ってて。