「お母さん.............」
「椎、それでもあの人をいい父親だと思える?」
優しい声で言うお母さんに首を横に振ることも頷くこともできなかった。
「お母さん、╾╾╾╾╾╾╾╾ごめんなさい」
精一杯の声を振り絞った。
確かに、お父さんがした事は最低だと思う。
それに巻き込まれた私が謝るのも、筋違いだと思う。
だけど、何年もそれに耐えてきたお母さんに、お礼を言いたかった。
だけどそれよりも、今まで私がお母さんに対するものを謝りたかった........
「あなたが.....今更、謝ること、じゃ........」
俯いていうお母さんに、私は今まで何をしていたんだろう。
いろんな想いがこみ上げてきてしまう。
「椎の....お母さん、椎を.....連れて行かないで下さい....」
私の手を握りながら港は言った。

