ねえ、魔法使いさん。
私をシンデレラにしてくれないの?





「シンデレラ?」

「そうです。もし魔法使いさんがいて、私をシンデレラにしてくれたら、私は胸を張って先輩のもとに行くのに、って思って。」

「…魔法使いさんねえ…。」

「あ、ご、ごめんなさい。いきなり変な話しちゃって。」

「いや別に。…じゃあさ、俺が君の魔法使いになってあげよっか?」

「…え?」

「恋のお手伝いとやら、本格的にやってあげるよ。」

「ほ、本当ですか!ありがとうございます!」


百人力です、と無邪気に笑う彼女に少し罪悪感も沸くが、幸せになって欲しいというのも本心のため、彼女の恋を応援する事となった。