夕飯を食べ終わって、彼女はにこにこ笑って鼻歌を歌いながら林檎の皮を剥いている。
そうして運ばれて来た林檎はうさぎさんだった。

…ほんと、いちいち可愛いやつだよなあ。



「お待たせしました!林檎さんですよ。」

「はは、ありがと。」

「密入り林檎らしいです。すっごく甘くて美味しいんですって!」

「…へえ。」



ふと、むかーし読んだ童話を思い出す。
君のように、雪のような白い肌の姫は、毒入り林檎を食べさせられてしまう。