「くぁzwsぇdcrfvtgbyhぬjみk、おl。p;・@¥:」
開始から約25分。吉は発狂していた。
原因はチョークが全て折れていたことである。
教室中に響き渡る大声で怒鳴り散らしているが、小和田は寝ている。

「ちょww人生w」
河合が口もとを抑えて笑う。
十も笑いを堪えていた。
埼玉は、そんな小和田をニヤニヤと笑いながら見ている。



まあ、一番前の席なんで寝てることはバレるわけで。

「寝てるんじゃないっ!!!小和田ぁぁぁぁぁ!?!!!」
吉の怒りの矛先は完全に小和田に向き、小和田の方を向いて発狂する。
しかし、それでも小和田は起きなかった。

なんという防御力、と誰かが呟く。
吉が笑っている十の方を向き、おい!小和田起こせ!と怒鳴る。



十が教科書で小和田の頭をはたくが、小和田は起きない。
痺れを切らした吉が、辞書で小和田の頭を思いっきり叩いた。
埼玉は爆笑している。