スクランブル・ジャックin渋谷

ガマンできない、4人のOLが踊り出した。

 10人の制服を着た女子中学生が、踊っている。制服のスカートが、ヒラヒラと舞っている。

 アベックB・C・Dが、競い合うようにして、踊っている。
 6人の男子高校生が、若さに任せてパワフルに踊っている。

 皆、個性的な独自の踊りを披露している。
 今、弟彗星とは全く関係なく、自分たちの意志だけで踊っている。

 彗星の魔力ではなく、「渋谷」という不思議な力に引き付けられた。世界、広しといえども、これだけの広大な交差点はどこの国にも都市にもないであろう。

 全世界が共通の言語、「ダンス」という合言葉で、心が1つになった。踊り狂っている。

 ヤンキーAが踊りながら、携帯電話で友人たちに電話をしている。仲間を集めているようだ。

 交差点は、勢いに乗って、300人に膨れ上がった。

ハチ公前広場
 信号待ちをしている、大勢の人たち。

 アベックEが、軽くリズムを取っている。

 男性EのTシャツを引っ張る。「一緒に、踊ろうよ」と寂しげな目で、女性Eは訴えている。

男性E「つかまったら、どうするんだよ」

女性E「かまやしないわよ。ビビッてないで、踊ろうよ。次はないのよ」

 女性Eに引っ張られて、交差点の中に入っていく男性E。

 2人に従って、大勢の人たちも交差点の中に混じって行った。
 交差点内は、500人に増えた。