「香織ちゃんは廉のどこが気に入ったの?
こいつ学校ではすっげーむさ苦しいし、クラスでも浮いてるだろ?
女の子にモテるタイプじゃないしね?本当に廉なんかでいいのかなあ?
香織ちゃんくらい可愛かったらしょっちゅう告白とかされているんじゃない?
廉には勿体無いよ」

本当に…気さく…なんだよね。

マシンガンのように質問攻めにする理事長先生に驚いて、あたしは返事をすることも出来ず固まってしまった。

廉君がお父さんにも警戒しろって言ったのは、質問攻めに合うぞって意味だったのかしら?

ニッコリ微笑む理事長先生は、まるで大人になった廉君のようで、彼もこんな素敵な男性になるのかなって考えて、ドキドキしてしまう。

今日の午後別荘に着いてから、これまでに知らなかった廉君の一面を知ったせいもあって、余計に重ねてしまうのかもしれない。