百合絵…

俺はもう死ぬのかな…

ごめんな。お前を独りで逝かせてしまって。

随分待たせて、寂しかっただろう?

もうすぐ俺も逝くから待っててくれよな?

だけどまだ死ねないんだ。

俺はまだ、お前との約束を果たしていないんだよ。

二人を一族から解放して、幸せを見届けたら直ぐに逝くからな…

その時には…お前は笑顔で俺を迎えてくれるだろうか。


あの時、俺はお前を助けることが出来なかった…

だけど…せめて娘達だけは…

全てを終えたら、きっと直ぐに追いつくからな。

もう少しだけ寂しい思いをさせるけど、待っていてくれよな。


百合絵…お願いだ。


俺に力をかしてくれ。

どうかお前が残した二人の娘を護ってやってくれ―…