そんなある日、いつものように川で潜っていたあたしは、前日の雨でいつもより水かさが増し早くなっていた流れに呑まれてしまった。
薄れていく意識の中、あたしは未だ行方不明の父の事を思った。
どうしてあたしを捨てたの?
どうしてあたしに会いに来てくれないの?
どうしてあたしを愛してくれなかったの?
ねぇ…
どうしてあたしは生まれて来たの?
望まれないなら何故?
捨てられるなら何故?
あなたの事なんて知らなければ良かった。
おばあちゃんや、両親に散々迷惑をかけ、心配させ、更にはあたしを押し付けて姿をくらました父。
そんな人の血を引いているなんて、あたしは自分が許せない。
あたしはあなたのような、人の枷になる生き方だけはしたくない。
あたしの為に、誰かが苦しむのは絶対に嫌だ。
あたしの為に、誰かが傷つくのは絶対に嫌だ。
あたしの為に、誰かが我慢を強いられるのも嫌だ
あなたのように、誰かの犠牲の上に生きていくなんて…
それだけは絶対に嫌だ…
あなたなんて大嫌い!
もう二度と思い出さない!



