夢の中で、あたしは廉君の傍に戻りたいと願った。
どんなに苦んでも、どんなに辛くても、きっと耐えてみせると思っていた。
だけど目覚めたあたしの目の前にあったのは、自分を責め、あたしを護る為に、仕事も家族もプライベートも全てを犠牲にしようとしている廉君の姿だった。
夢の中で願ったことはこんな現実じゃなかった。
彼の傍にいたいとは思うけれど、彼を不幸にしたいとは思わない。
あたしを護ることだけを考えていたら、廉君は何も出来なくなってしまう。
このままじゃあたしは廉君の足枷になる。
そんなのは嫌だ!
あの日、激流の中であたしは誓ったはずだった。
決して誰の枷にもならない生き方をすると。
決してあの人と同じ生き方はしないと。
それなのに、廉君の重荷でしかない自分の状況が悔しくて、どうしていいかわからなかった。
どうしたらいい?
いっそあたしなんていなければ…
そんな事ばかり考えている自分が益々嫌になる。
グルグルと堂々巡りを繰り返す思考は、いつしか自分自身を追い詰めていった。



