僕の理性はハッキリ言って、ぶっ飛んでいたと思う。
従兄とは言え、目上の者に対しあの所業はいつもの僕ならありえない。
紀之さんも、それを知っているからこそ、僕の中に『本気』を見たのだろう。
ああ、気が滅入る。
やっと香織に告げることが出来、両親への挨拶も済ませ許可も貰い、肩の荷も下りたというのに、何故かスッキリしない。
たぶん、紀之さんのいう『噂』が何か気になっているからだろう。
一族でいわゆる『噂』が流れると必ずその影にはある人物の影がちらつく。
僕の考えに間違いがなければ、『あのこと』が深く関係しているのではないかと思う。
噂がどの程度、どんな形で広がっているのか判らないが、香織に火の粉が降りかかる前に、手を打たなければならない。
もしかしたら、父が香織を招待しろと言ったのは、こういうことを予想していたからなのかも知れない。
香織の笑顔は絶対に、僕が護ってみせる。
この恋を誰にも邪魔させはしない。
たとえそれが…
あの人を敵に回すことであっても。
従兄とは言え、目上の者に対しあの所業はいつもの僕ならありえない。
紀之さんも、それを知っているからこそ、僕の中に『本気』を見たのだろう。
ああ、気が滅入る。
やっと香織に告げることが出来、両親への挨拶も済ませ許可も貰い、肩の荷も下りたというのに、何故かスッキリしない。
たぶん、紀之さんのいう『噂』が何か気になっているからだろう。
一族でいわゆる『噂』が流れると必ずその影にはある人物の影がちらつく。
僕の考えに間違いがなければ、『あのこと』が深く関係しているのではないかと思う。
噂がどの程度、どんな形で広がっているのか判らないが、香織に火の粉が降りかかる前に、手を打たなければならない。
もしかしたら、父が香織を招待しろと言ったのは、こういうことを予想していたからなのかも知れない。
香織の笑顔は絶対に、僕が護ってみせる。
この恋を誰にも邪魔させはしない。
たとえそれが…
あの人を敵に回すことであっても。



