春日の後継者は死を操る者
浅井や瀬名など足元にも及ばない権力を有する春日の最大権力であるおじい様を敵に回すのは、死を意味するに等しい。
唯一春日を制御できるのは泉原だけだが、おじい様はそれすらも手中に収めんとしているのだ。
このままでは皆が春日の犠牲になるのは解っている。
紀之さんの計画は、確かに血を流さず最小限の犠牲で済むだろう。
だけど…
「百合子さんはそんな事望まないでしょう?
雅さんの事を知ったら絶対に彼女は深い罪悪感で傷つきますよ」
「…解っている。だが雅には義務がある。
それから逃げることは俺が納得できないんだ」
「…義務?」
「春日家の直系としての義務だ。
一番濃い血の雅が護られて、血筋の遠い百合子が犠牲になる必要などないんだ」
「血筋の遠い?」
「百合子は俺の妹じゃない」
「え…っ?」



