【長編】Little Kiss Magic 3~大人になるとき~


紀之さんは諦めたようにフッと笑ったが、僕は内心動揺していた。


母さんの息子…


考えてみれば彼はただ一人の正当な春日の後継者なのだ。


「タツヤ」という名前が一瞬胸を過ぎる


彼はこの悪夢を断ち切る鍵になるのだろうか



いや、ダメだ。



一族の因縁に囚われる事無く、何処かで幸せに生きている義兄を…


この忌まわしい呪縛の中に巻き込むわけにはいかない。