毎晩寝る前に廉君が送ってくるメールの送信時間は、2時とか3時とかとんでもない時間で、それでも翌朝はちゃんといつもの通り笑ってあたしに声をかける。
巨大企業の跡継ぎだなんて知らなかったときは、随分遅くまで勉強しているんだなあって、尊敬していたけれど、実際には高校生としての学業以外に、会社経営に必要な知識を学んでいるのだと知ったときは本当に驚いた。
付き合いだした当初、休日はバイトで会えないと聞いていたけれど、本当はバイトなんかじゃなく、ホテルプロジェクトの仕事で飛び回っていたらしい。
外見だけで自分を判断されるのがイヤだから、寝癖も眼鏡もスタイルを変えないと廉君は以前言っていたけれど…
もしかして、朝起きるのが大変で、寝癖を直す暇なんて無いのかもしれないと、時々思ったりもする。
それでも、あたしと一緒にいるときの廉君は、普通の高校生で、そんな顔は微塵にも見せないから、あたしは何処かで安心していた。
あたしにとって廉君は廉君で、どんな立場の人でも何も変わらないとずっと思っていた。
巨大企業の跡継ぎだなんて知らなかったときは、随分遅くまで勉強しているんだなあって、尊敬していたけれど、実際には高校生としての学業以外に、会社経営に必要な知識を学んでいるのだと知ったときは本当に驚いた。
付き合いだした当初、休日はバイトで会えないと聞いていたけれど、本当はバイトなんかじゃなく、ホテルプロジェクトの仕事で飛び回っていたらしい。
外見だけで自分を判断されるのがイヤだから、寝癖も眼鏡もスタイルを変えないと廉君は以前言っていたけれど…
もしかして、朝起きるのが大変で、寝癖を直す暇なんて無いのかもしれないと、時々思ったりもする。
それでも、あたしと一緒にいるときの廉君は、普通の高校生で、そんな顔は微塵にも見せないから、あたしは何処かで安心していた。
あたしにとって廉君は廉君で、どんな立場の人でも何も変わらないとずっと思っていた。



