でも、それと同時に湧き上がる不安。
学校での廉君と別荘での廉君の雰囲気が違っても、廉君の本質は変わらないとずっと思っていた。
廉君は廉君。
あたしの好きな廉君であることに変わりはない。
でも『目立たなくて冴えない高校生の浅井 廉』はいつかいなくなる。
やがては『若き企業家 浅井 廉』の顔だけが世間の知る顔となる日が来るのだろう。
だれもが気付かないと思っていた廉君の魅力が、誰もが知っているものになる。
廉君がコンタクトをして登校したあの日のように、周囲の見る目が変わってしまう。
そのとき…
あたしは平気でいられるのかしら…。
あたしだけが知っている廉君は、変わってしまうのかしら。



