でも香織に出逢って母さんの気持ちが少しだけ解る様になった。
母さんは、その人を心から愛していたのだ。
記憶を失っても、夢であんなにも幸せに微笑む事が出来るほどに…
目覚めたときに覚えていなくても、毎日夢に見るほどに…
きっと…幸せな日をその人と生きていたのだと思う。
今なら、母さんが記憶を取り戻しても、祝福してあげる事が出来るかもしれない。
香織と出逢って、そんな風に思えるようになった。
夢を見る母さんは、いつだってとても幸せそうで、夢から呼び戻すのが可哀想になる。
目覚める一瞬前に、硝子の欠片のような綺麗な涙を流す姿は、とても儚く哀しげだ。
もし僕が、香織の記憶を失ってしまっても…
きっと毎夜夢に見て、心はその影を追い求めるだろう。
今の僕にはその気持ちが痛いほど解るから…
愛した人の記憶を失うほど哀しいことは無いと思うから…
出来ることなら、母さんの幸せだった記憶を取り戻してあげたい。
たとえ、それで母を失うことになっても…
幸せになって欲しい…
そう思う時があるんだ。
母さんは、その人を心から愛していたのだ。
記憶を失っても、夢であんなにも幸せに微笑む事が出来るほどに…
目覚めたときに覚えていなくても、毎日夢に見るほどに…
きっと…幸せな日をその人と生きていたのだと思う。
今なら、母さんが記憶を取り戻しても、祝福してあげる事が出来るかもしれない。
香織と出逢って、そんな風に思えるようになった。
夢を見る母さんは、いつだってとても幸せそうで、夢から呼び戻すのが可哀想になる。
目覚める一瞬前に、硝子の欠片のような綺麗な涙を流す姿は、とても儚く哀しげだ。
もし僕が、香織の記憶を失ってしまっても…
きっと毎夜夢に見て、心はその影を追い求めるだろう。
今の僕にはその気持ちが痛いほど解るから…
愛した人の記憶を失うほど哀しいことは無いと思うから…
出来ることなら、母さんの幸せだった記憶を取り戻してあげたい。
たとえ、それで母を失うことになっても…
幸せになって欲しい…
そう思う時があるんだ。



