「─ そしたら、芹ちゃんの電車、遅れて来る…から。」


きっと、照れると頭を掻くのが竹内くんのクセ。


そしてそのたびに、わたしの胸はぎゅーっと絞られるみたいな感覚になるのです。


「わたしも…、そう思う…!」


降り続ける雪が、すこしずつ積み重なって。

もっと、竹内くんのことを知る時間が欲しいなって。



「…俺、こんなに雪降ってほしいって思ったことねーや」



優しい笑顔が、ずっとそばにいてくれるなら。

その願いも、きっと叶うのではないでしょうか。