「俺、わかってるんだよ?」 「なにが…?」 「芹ちゃんが、いつもはさっきの電車で帰ってること。」 そこまで言って、竹内くんは、頬をあわい紅いろに染めて。 「─…だって、ずっと見てたんだから。」 きゅん、なんて言葉じゃ足りないくらいに。 わたしに与えられた大きすぎる衝動は、焦がすみたいに、わたしを熱くする。 だって、だって。 『好き』と言われてないのに 『好き』より愛を感じるんです。