「…でもよかった」 「……え…?」 缶から口を離して、竹内くんがわたしを見る。 優しくて、コーンスープみたいに柔らかい瞳で。 「芹ちゃんが、コーンスープ嫌いだったらどうしようかと思ってたんだ」 「カイロとか言って嫌いなものだったらかっこわりーじゃん」って、笑う姿を見て、胸がきゅうっと鳴った。 ずるい、ずるい、ずるい。 わたしばっかりどきどきしてる。 竹内くんはどうして、 普段と変わらない様子でいられるの? なんて、不安がほろり。