「勇太、荷物片付けておいて。
私病院まわってくる。」
「おう、分かった。
でも、無理すんなよ?」
へっ?…。
私は思わず振り返った。
「俺には、梨紗のちょっとした変化も分かるから。
何年一緒にいると思ってんの?」
勇太には、嘘つけないなー…。
何でも、分かっちゃうんだね。
「ありがとう。
でも、大丈夫!行ってきます。」
「おいおい、1人で行くのかよ。
俺も、行くよ。」
斗恭平に言われたけど、
誰かの後ろなんて歩きたくない。
病院なんだから、案内板か何かがあるでしょ。
「1人で行く。
だから、来ないでね。」


