手を伸ばせば君が。




何分か経った。



それまでずっと泣き続けていた俺は泣き疲れてウトウト眠たくなっている。



あんなに泣く程悲しかった訳では無いのに、何故が目が腫れるくらい泣いた。



「落ち着いた?」


葉菜は優しくしてくれた。


まだ抱きついてる俺の背中をポンポン叩きながら「大丈夫だよ。」と言ってくれた。



それが何より安心できた。


「由?」


「ん?」


「一緒に寝る?」


「え?……えぇえ゛!?」


無意味に動揺して俺はベッドから落ちてしまった。