クロは白猫で、大きな目をしている。


こういうのを癒し系って言うんだと由は思った。




暫くして、葉菜は話しを止めて、窓の外を見た。



「外って、いいよね。」


葉菜の目線にあったのは、小学校のグランドで遊ぶ子供達だ。



「風とか、気持ちよさそうだもん……。」


「葉菜は出た事無いのか?」


由は恐る恐る聞いてみた。


葉菜は悲しげに微笑んで、「うん。」と、短く答えた。



開けている窓から風が入り、カーテンがバサバサと大きく揺れた。


それがまた悲しさを出した。