「…バーカ!!」
「オレより頭悪ぃ奴に言われたくねぇし」
「う゛っ…」


そうだ、忘れてた…。コイツ天才だった。


「…もっもういいっ!教室帰る!!」

…とは言ったものの、太陽にダイブしたまま抱きしめられて動けない私。

「…」
「…」

沈黙が続く。

「…なぁ」

それを破ったのは太陽だった。

「さっきの言葉、本当?」
「さ…さっきの言葉って?」

スーーッと目を逸らす。

いや、本当は何のことか大体解ってるんだけどね、うん。
でもあんまり思い出したくないというか…

「流華だって解ってんだろ?オレがいねぇと寂しいだとかなんとか…」

ほーら、ドンピシャリ。
まったく、掘り起こすなよバカ太陽。

「誰がバカだって?」

んなっ

「ど…読唇術!?」
「はぁ?違ぇし、声に出てんだよ」
「…マジ?」
「マジマジ」

…マジかー…私ってそんなに分かり…

「易いんじゃんなくて、声に出てるんだって」
「出してるつもりはないんだけどなー」
「ったく、ホントバカだなぁ流華は」
「うるさいな~」

ねぇ、気付いてる?太陽…


腕の力が緩んできていることを…!



魔神『タイヨウ』が現れた!

「なぁ、話逸れたけどさぁ」

勇者『ルカ』はどうする!?

Ⅱ=======Ⅱ
Ⅱ 攻撃 ← Ⅱ
Ⅱ アイテム Ⅱ
Ⅱ 逃げる Ⅱ
Ⅱ=======Ⅱ

「ぐえっ」

魔神の九尾に勇者の肘打ちが炸裂!

が。

「…何しやがる!オレ(様)がまだ話してんじゃねーか!!」

魔神に2/10000ダメージ‼

全く効かなかった。


勇者『ルカ』はどうする!?

Ⅱ=======Ⅱ
Ⅱ 攻撃 Ⅱ
Ⅱ アイテム ← Ⅱ
Ⅱ 逃げる Ⅱ
Ⅱ=======Ⅱ


アイテム!?んなもん無いし!!


「で?さっきの言葉本当か?」


勇者『ルカ』はどうする!?

Ⅱ=======Ⅱ
Ⅱ 攻撃 Ⅱ
Ⅱ アイテム Ⅱ
Ⅱ 逃げる ← Ⅱ
Ⅱ=======Ⅱ

「あ"!!」

勇者『ルカ』は逃げた!!

「ちょっ、流華!!」

バタン

屋上を後にする


うまく逃げ切れた!!


「…本当だっつーの…バーカ」


流華の声だけが虚しく響いた