それは2月の中旬より後の
3月に近い日だった。

やっと実習が終わった私は、
少し足早に胸の鼓動を押さえつつ
ある場所に向かっていた。


「ー着いた・・・」

ポツリと呟かれたその言葉は
ため息とも取れるような小ささで
この先が不安になる。

さらに激しくなる自分の鼓動を
必死になって押さえつけて
私は一歩踏み出した。






私は今日、バイト先に戻る。