――っは!!
夢とわかって
ひと安心する茉莉。
額は汗でびっしょり。

『変な夢でもみた??』

…中川先生の声が聞こえた。

『え?先生?』

『大丈夫か?』

『…はい。』

…なんでだろう。
先生の唇ばかりを見てしまう。

見たくないのに…。

そんな事考えていると
先生が話かけてきた。

『今日の放課後、やめとく?』

『え!や、やります!』

『大丈夫??無理しなくても明日だってあるし。』

『………』

『どうする?
あと3時間頑張れる?』

『大…丈夫です。』

『そう?じゃあ待ってるよ。無理だけはしないよーに。』

―パタン

“無理だけはしないように”

茉莉には最後の
一言が
すごく嬉しかった。

よーしっ!
あと3時間頑張るぞーっ!