『滝沢さん』

聞き慣れない声に
茉莉は
ビクッとする。

『は、はい??』

ふりかえると
見たことがない
男の子が
いて…。
『少し、話いいかな…?』

『あ、うん!』

その時、
遠目に先生が見えた。

あ…。

『俺…。1年3組の内村浩平ってゆーんだけど…。』

1年3組…。
…あんまり
知り合いいない様な気がする。

『違うクラスで知らないかもだけどずっと好きだったんだ。
入学式の時に
初めてなんだけど
ひ、一目惚れ
しちゃって…。
疾風からいろいろ聞いたりして
その…。す、好きになったってゆーか…。』

そっか、
疾風くんだったんだね。

内山くんは
すごく
しどろもどろだけど
気持ちは
すごく伝わった。

茉莉も
その気持ちわかるから…。