あ、またこの感触…、
やさしくて…どこか切なくて。
いったいなんなんだろう?
夢の中にいる時にしかならない
この感じ…
「愛結っ!起きろってば!」
さっきより大きな声が私の部屋に
響く。
その声で夢の中から戻される。
目を開けるとすぐ近くにお兄ちゃん
の顔があった。
「ん~、あっ、お兄ちゃんおはよぉ…」
「おはよぉじゃねーよ、はやく起きろ?な?」
と、私をゆする。
「やーだ、寒いもん~…」
私は反対側を向き再び睡眠モード。
「…ったく、しょーがねーな。」
お兄ちゃんは、ふとんごと私を
お姫様だっこした。
「ちょっ、おにーちゃんっ!」
足をバタバタして下ろしてもらおう
とするものの、その動きを手で止められ
てしまった。
「愛結ちゃん、シー!いい子に
しましょうねぇ~♪笑」
と、イジワルな笑みを見せる。