鉄は熱いうちに撃て!?

普通のアーマードベアなら今の攻撃で倒れるか逃げだすかは、してただろう。だが、これは…………

なあ、ルド、こいつらは俗に言う……

「はい、亜種ですね。アーマードベアの亜種は、怒るとアーマーが鉄の様なものから鉄に変わるそうなので、スチルさんには、いい相手なんじゃないですか」

おお、確かに今あいつらのアーマーは銀ギラに光り輝いている。
あとでちょっくら採取したいから、粉々にするなよ。

「はいはい、しませんよ」
ルドは、完全に包帯がほどけ、虹色に光った腕を空へと掲げた。
「覚醒 凶手」
ルドがそう呟くと、腕から漏れだした光が、月光に反射してキラキラと、霞のように輝く。
ルドの光沢のある黒髪が虹に染まっていく。
ああ、たしかこいつの覚醒時の髪は、使った魔法によって色が変わるんだよな。
今は、さっき使った炎の魔法の魔法色「赤」の影響で赤髪だが、この世の四大魔法の内のあと3つ、
地魔法なら、魔法色は「茶」
水魔法なら、魔法色は「青」
風魔法なら、魔法色は「緑」
と、ルドの髪も、それと同様に変化する。
赤髪のルドが言った。
「フフフ、君たちみたいな雑魚相手に僕の力を使うなんてね、感謝するんだよ。
まあ、それが君たちの一生で最期の感謝になるだろうけどね」