高校2年の初夏。
中間テストは俺が1位を取り無事終了。
みんなは浮足立っている。
なぜなら・・・・
「おーい、チャイム鳴ったぞ。全員席に着け。今日は秋北祭の役員決めをする」
その言葉とともにざわつく教室。
「じゃ、委員長。あとはよろしくな」
前に座っていた男が席を立つ。
「はい、では役員を決めたいと思います」
書記は黒板に文字を書きだした。
7月の頭に学祭があるからだ。
しかし相変わらずテンションの変わらない女、小笠原菜桜。
学年が上がってまた同じクラスになったのはいいが・・・話す機会が一向にない。