疲れた頭で結論づけて、ふと顔を上げると視界いっぱいにシズの顔。
ドックン!
やばい。
心臓が高鳴って止まらない。
また顔が赤く…
「大丈夫か?」
『へっ!?……あうんだいじょうぶ?』
「具合悪いなら明日にしよう?」
『いっいや!だだ大丈夫だ気にするな』
「そんな訳あるか、疲れた顔青くしてると思ったら真っ赤になったり、明らかにおかしい」
じーーーっと、疑うように目を細めて俺の目を見つめているシズ。
かわいいな…、
しばらく経ってからアデルのタバコの匂いが鼻を掠めてシズに向かっていた意識が現実に戻ってきた。
いま、何しようとして…?
ぶわわわっと全身が熱くなる。
頭より先に心が反応してそのまま表にあらわれた。
「???」
「ぶくくくっ、シズシズこっち来い」
アデルが手招きしてシズを呼び寄せる。
助かったのは嬉しいけど。
シズが彼のもとに行く姿を見てひどく寂しく感じる。
重傷だな、俺。



