正義のヒーロー



数日後、ゆったんからの着信であたしのケータイが振動した。




「もしもし。」





「おっ、せったん!いま平気?」






「うん。大丈夫だけど、どうしたの?」






ゆったんの声が明るいことに気付いたから、あたしは少し嬉しくなった。






「俺今日さ、タケモンと話したんだよ!」






「おお!どだった?」





「タケモンに謝られた。あと、タケモンも俺らとバスケすんの楽しいってさ。部活はやめないって。ちゃんと顧問にも謝りに行ったらしい。」




「そっか!よかったじゃん♪」




電話の向こうでゆったんが明るい笑ってる顔を想像すると、うれしかった。






ゆったんが笑ってると、あたしも嬉しいんだ。




この時そう思った。





ゆったんから何度もお礼を言われながら、相変わらずくだらない話しもたくさんして、暫く話してから電話を切った。