正義のヒーロー



「もしもし。いま大丈夫?」




「うん、大丈夫だよ。」




准弥には忙しいって言ったのに。





「よかった!まじさあ、聞いてくれますか?」




「ん、どした?」





それから数十分間、ゆったんの話しを聞いた。


ゆったんの話しを笑いながら聞くように、准弥からの話しも笑いながら聞けたらいいのに。
自然とそうしてたはずなのに。
准弥とのメールが、電話が、一番楽しかったはずなのに。


あたしは、自分の最低さにまた呆れて、小さくため息をついた。