正義のヒーロー



「聖愛先輩!」





あたしを呼んだのは、コトだった。






「どした?」








「あの…。たまたまちょっと見かけただけなんですけど、テスト期間中、聖愛先輩と原井先輩二人で勉強してたんですか?」










「あぁ、うん。してたよ?」





「付き合ってるんですか?」




コトにそう聞かれ、あたしは目を見開いた。




「え、いや…。付き合ってないよ!」




「そうなんですか?変なこと聞いちゃってすいません!」





「ううん。大丈夫!」





コトは、1年生の輪の中に入っていった。





コトは、ゆったんのことが好きなのかな?




なんとも言えない感情が込み上げた。