「あの…。聖愛先輩って、原井先輩と仲良いですよね?」 「うーん。まあ、いいほうかも。」 「羨ましいです。」 コトの、どこか落ち着いたしゃべり方が気になったけど、とりあえずまた笑って誤魔化した。 コトが更衣室を出ていったとき、こっそり優芽に耳打ちした。 「コトって、ゆったんのこと好きなの?」 「さぁ。わかんないけど…。」 「そっか。」 優芽は2年の中でも1年生とは仲が良い方だから知ってると思ったけど、知らないと言われた以上、もう気にしないことにした。