正義のヒーロー



あたしはもう、ゆったんに頼っちゃいけない。


手拭いになってくれる人なんていない。


もともと、そんな人はいなかったんだ。



一度流れだした涙は、すっきりするか、誰かが拭ってくれるまでは止まらない。

あたしはそれを知ってる。


だからあたしは泣かなかった。


目頭が熱くなっても、グッと堪えた。



あたしはやっぱり、泣いちゃいけない。



立ち止まって、深呼吸をした。




ゆったんは、追いかけてきてくれない。


そんなの当たり前だよね。



コトの彼氏だもん。



あたしはもう一度、目を閉じて深呼吸をした。



零れかけた涙をとめて…。