正義のヒーロー



トイレの鏡に映る自分を見る。



最近のあたしは、ゆったんとすれ違う時、こんなにも悲しい顔をしてるのかな。

特別可愛いわけでもない、平凡なあたし。

コトみたいな顔で、コトみたいな性格だったらよかったのかな。



キュッと唇を噛み締めた。



「聖愛!」



駆けつけてくれたのは、満那だった。
やっぱり、あたしの大好きな親友。




「聖愛、大丈夫?」



「大丈夫だよ!」



満那は眉を下げた。



「聖愛の大丈夫は、宛にならないからね。聖愛が教室出ていったあと、原井くん、教室戻ってったよ。原井くんもなんか寂しそうにしてたし…。」



「そっか。じゃあ教室戻ろうかな。」



あたしと満那は教室に戻った。



ゆったんがいなくなった教室。
やっぱり少し寂しい。


あんな一言を口にしてしまったあたし。

後悔だけが残る。