これは、そう

あの長かったような短かったような4か月間の

一言でいうとただ、ただ忙しかった4か月間のお話

舞台は、日本某所

有名大学病院の一角にて


「えー、いいじゃないですかー、たまには」

飲み行きましょうよー

と口をとがらせるのは、看護師の宮部智香

去年看護学校を卒業した二年目の新米看護師

くりんとした大きな瞳とゆるく内側に巻かれた髪と

152㎝という小ささを生かした上目使い

今まで結構もててきた

この上目使いで落ちなかった男はいない

どんなにかっこよくても、大人でも

ラブラブの彼女がいても

ちょっと上目つがいで見つめて、じゃれつけば意外と簡単に落ちるものだ

少なくとも今までは

「飲み?そんなの勝手に行ってればいいだろう。それより、これ山本さんの検査結果だろう、貰ってく」

「ちょ、黒崎先生!!」

なのに

今回は、何度あの去る大きな背を睨んだだろう