その後、病状について、事細かく伝えた。

説明を予想通りの耐えられない世界に私はいた。

「ごめんね。健康な体に産んであげられなくて…」

と、泣かせてしまった。

胸をギュッと締め付けられ、親を泣かせる事は、こんなに辛いのかと思った。

病気をして、伝えるべきかどうかを悩んだのは、こうなる程の愛を受けていると知ってたから…

「産んでくれて、育ててくれて、ほんと感謝してるんだよ。

今の僕があるのは、全て母さんのお陰だから。

何も悪くない。

ほんとありがとう。」

「お礼なんて言わないでよ。

もう、終わりみたいじゃない。」

「絶対死なないから！

これだけしてもらって、まだ何も返せていないから…」

ケチな母さん、こんなタイミングで、微笑みながら「じゃあ何して貰おうかしら」って顔を上げてくれた。

絶対生きてやる！

生きる事が、一番の恩返しだ。