子ども達の成長の糧となると決めたその日、練習後に千恵と会った。

久々に食事に出かけようと…

とにかく元気をもらいたかった。

癒されたかった。

実は、この前『生ききる』という希望を与えてくれた電話以来、私はふさぎ込んでいた。

本当は、寝ると朝は来ないんじゃないかとか、いっそのこと死んだら楽になるかな?、見えない世界で生きて行けるのだろうか…

そして何より、この先千恵と付き合っていてもいいのか?

結婚しても、幸せにはできないだろう…

ずっと考え事ばかりして、千恵からの電話は取らなかった。

本当は声を聞きたいのに、千恵の事を考えると、別れ話を切り出してしまいそうで…