「なーにぃ?戦争でもふっかけるわけ?」 派手めな少女が面倒くさそうに喋る。 しかし、誰も答えない。 沈黙の中、唐突に。 「お前等、“獣使い”の力を無くしたいか?」 松原が無表情に問いかけた。 「アンタ、誰よ」 「そんなことはどうでもいい。お前等は俺の質問に答えるだけで良いんだ」 底冷えするような低い声。 鋭い瞳。 だが、その少女は動じなかった。 怒りがその少女を突き動かした、とでも言うのだろうか。 「何様のつもりよ!」 少女の怒りに呼応するように、小さなモノが空間から飛び出して来た。