激しく舞う砂の渦に呑まれ、口を開けない校長を一瞥し、松原は笑みを残虐なものに変える。 「俺は…喰った“獣”の能力を自分のものにすることが出来る…」 「それなら…」 やっとのことで口を開く。 「此れはリサの“獣”を模倣したものだというのか⁉それにしては本物臭い…いや、むしろ本物よりも強い…」 校長はきつく歯を食い縛り、膝をつきそうになるのを堪える。 「当たり前だろ?俺は模倣しているわけじゃない。ずっと言っている通り…喰っているのさ」