常に含ませていた優しい穏やかな声音ではなく、低く、鋭い声音に変化する。 「“そして喰え…目前の力を”…!」 屋上が一瞬光り輝く。 『グルるルルる……』 松原の前方には呻き声をあげている“獣”がいる。 その“獣”は全身から緑色の煙を出している。 ほんの10秒前には松原に向かって牙を剥き出していたのにも関わらずだ。