「ずっと表情が変わらないなんて事は、ありえない。其のように、造らないと出来ない。表情がかわらずに一生を過ごすモノは其れこそ絵でしかない。貴方は絵?違うでしょう。貴方は人間。なのにずっと笑い続けるなんて…」 松原は何も言わず、歩を進める。 お互い黙り込みしばらくして、松原がみなみを振り返る。 「ねぇ、津川さんは授業をサボったことある?」 首を傾げながら訊ねる。