変わらない笑顔。 同じ顔。 隠された冷たい心。 冷めた、心。 人形。 そう、松原は人よりも人形に近い存在に見えた。 みなみには到底理解出来ないような激しい思いを内に秘めた傀儡。 傀儡を作った作り手の手にも収まり切らなくなった感情。 其の感情は溜め込められるだけで、動かない。 「ありえない、よ」 ぎりぎり聞き取れるような小さな声。